日経平均 2026年8月月次総括|69,220円と急落

日経平均 2026年8月 月次総括 相場まとめ ニュース速報・解説

2026年8月の日経平均株価は66,311円で終え、7月末から+3.03%でした。ただし月間の値幅は5,465円あり、8月17日の高値69,220円から月末までに4.2%下げています。上げた月なのに終盤の印象が悪い、という相場でした。

2026年8月の主要指標

2026年8月の主要指標の月間騰落率。金が+9.43%で最大、ドル円はほぼ横ばい
図:2026年8月の主要指標の月間騰落率。金が+9.43%で最大、ドル円はほぼ横ばい(出典:Yahoo Financeデータより運営者作成)
2026年8月の主要指標(7月末終値と8月末終値の比較。Yahoo Financeデータより運営者算出)
指標 7月末 8月末 月間騰落
日経平均株価 64,362.02円 66,311.93円 +3.03%
TOPIX連動ETF(1308) 4,120円 4,271円 +3.67%
S&P500 7,489.72 7,686.14 +2.62%
NASDAQ総合 25,373.85 26,370.89 +3.93%
金(NY先物) 4,049.10ドル 4,431.10ドル +9.43%
WTI原油 84.67ドル 85.76ドル +1.29%
ドル円 160.18円 160.12円 -0.04%
米10年債利回り 4.74% 4.76% +0.02pt
VIX指数 15.99 14.92 -6.69%

日本株はTOPIX連動ETFが+3.67%、日経平均が+3.03%で、指数の中ではTOPIX側がやや優勢でした。米国株はNASDAQが+3.93%と日経平均を上回っています。日米ともに上げた月です。

63,755円から69,220円へ、そして2,134円安

2026年8月の日経平均 日次終値の推移。8月17日に69,220円の高値、19日に2,134円安
図:2026年8月の日経平均 日次終値の推移。8月17日に69,220円の高値、19日に2,134円安(出典:Yahoo Financeデータより運営者作成)

8月の日経平均は20営業日のうち11日が上昇、8日が下落でした。数だけ見れば穏やかですが、実際の値動きは月の前半と後半でまったく違います。

月初はいきなり安値でした。8月3日の63,754円が月間の底です。翌々日の8月5日に+3.66%と急反発し、ここから中旬にかけて上昇が続きます。8月17日には前営業日比506円高の69,220円をつけ、5営業日続伸となりました。終値で69,000円台に乗せたのは7月6日以来、およそ1か月半ぶりです。この局面を主導したのはAI・半導体関連株でした。

そして8月19日、日経平均は2,134円31銭安の65,326円で引けます。下落率は3.16%、下げ幅は一時2,300円を超えました。上げてきた分の大半を2営業日で失った計算になります。

月末の66,311円は、8月17日の高値から4.2%下の水準です。月間ではプラスを確保したものの、8月後半だけを切り取れば冴えない相場でした。

8月19日に何が起きたか

報道によれば、下落の直接のきっかけは前日18日の米半導体株安です。ソフトバンクグループやアドバンテストといったAI・半導体関連が軒並み売られました。加えて世界的な金利上昇圧力、中東情勢の不透明感、物価高による個人消費の落ち込みへの警戒が重なっています。同じ日、韓国のKOSPIや台湾加権指数といったハイテク比率の高いアジア市場も大きく下げました。

ここで注意したいのは、日経平均を押し上げていた要因と押し下げた要因が同じだという点です。8月17日までの5日続伸を作ったのもAI・半導体関連、19日に2,134円を消したのもAI・半導体関連でした。指数の値動きが特定セクターに強く依存している状態だと言えます。

ちなみにVIX指数は月間で15.99から14.92へ下がっています。19日の急落を挟んでも月末の恐怖指数は低い水準にとどまりました。VIXの水準別に見た過去のリターンはVIX(恐怖指数)の見方|2006年以降の実測で検証しています。

金が+9.43%、ドル円は動かなかった

8月でもっとも動いたのは日本株でも米国株でもなく、金でした。1オンス4,049ドルから4,431ドルへ+9.43%です。8月24日には4,640ドルの高値をつけています。株式が上がった月に金も上がる、という組み合わせでした。

一方でドル円はほぼ動いていません。月初に157.53円まで円高に振れた場面はありましたが、月末は160.12円で、7月末の160.18円とほぼ同じです。為替が動かなかったぶん、8月の日本株の上昇は円安によるかさ上げではないと見ています。

原油は月内の振れ幅が大きく、8月5日の75.22ドルから20日の87.83ドルまで16.7%動きました。それでも月末は85.76ドルで、7月末比では+1.29%に収まっています。

円建ての投資信託を持っている側から見ると、為替が横ばいで米国株が上がった月は素直にプラスが乗ります。米国比率が約65%のオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)にとっては、悪くない8月だったはずです。

保有17銘柄は日経平均に負けた

投資歴20年、高配当株を中心に日本株17銘柄を長期保有しています。8月の成績を月末終値で計算しました。

  • 上昇10銘柄、下落7銘柄。
  • 単純平均は+2.91%。ただし中央値は+0.12%でした。平均を押し上げているのはヤマハ発動機1銘柄です。
  • 最も上げたのはヤマハ発動機の+42.22%、次いでINPEX +9.10%、住友商事 +7.28%。下げたほうはアマダ -7.16%、三菱HCキャピタル -5.36%、丸紅 -5.25%でした。

中央値+0.12%という数字が実感に近いです。日経平均が+3.03%、TOPIX連動ETFが+3.67%だったので、保有株の半分以上は指数に置いていかれました。前月の7月は指数が下げるなかで保有株が上げていましたが、8月はきれいに逆になっています。

理由ははっきりしています。8月の上昇を作ったのはAI・半導体関連で、私はその手の銘柄を1つも持っていません。上昇局面に乗れないのは、高配当株・バリュー株中心の構成を選んだ時点で織り込むべき結果です。

ただし「持っていないから8月19日の急落も避けられた」とは言えませんでした。19日の保有17銘柄は単純平均で-2.14%、17銘柄中16銘柄が下落しています。下げが大きかったのはアマダ -6.26%、三井住友フィナンシャルグループ -4.81%、住友商事 -4.52%、三菱UFJフィナンシャル・グループ -4.35%でした。AI・半導体を持っていない銀行株や機械株も、日経平均の3分の2にあたる下げを食らっています。

上げには乗れず、下げには付き合う。この日の記録は、セクターを外して持つことの意味を私に教えてくれました。世界的なリスクオフの局面では、保有しているセクターが何であるかはあまり関係がありません。

9月相場に持ち越された論点

8月末の66,311円は、8月17日の高値と8月3日の安値のちょうど真ん中あたりです。方向感が出ていない位置で9月に入りました。

私が見ているのは3点です。ひとつは、AI・半導体関連が8月19日の下げをどこまで戻すか。指数の値動きの主導権をこのセクターが握っている以上、ここが決まらないと日経平均も決まりません。ふたつめは米10年債利回りで、8月末は4.76%と月初からほぼ動いていませんが、19日の下落要因のひとつが金利上昇でした。みっつめは160円台で膠着しているドル円です。

前月分の記録は日経平均 2026年7月月次総括にまとめています。

この記事で使ったデータ

  • 株価・為替・商品価格:Yahoo Finance(2026年8月31日終値時点)
  • 8月17日・8月19日の市況:日本経済新聞、ゴールドオンライン
  • 保有銘柄の騰落:運営者の保有明細と各銘柄の終値より算出

本記事は特定の銘柄や金融商品の売買を推奨するものではありません。数値は執筆時点のデータに基づく運営者の算出であり、将来の相場を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。詳細は免責事項をご覧ください。

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