NVIDIAの2-4月期決算(2026年5月20日発表)は、売上910億ドル(前年比+95%)と過去最大級でしたが、株価は発表後に3日続けて下げました。好決算でも株価が下がった理由と、日本の半導体株や日経平均への波及を、2026年5月23日時点で追いました。
私はNVIDIAを個別には持たず、オルカンを通じて間接的に保有しています。NVIDIAはオルカンの組入1位の銘柄です。
公開日:2026年5月23日(ニュース速報・解説)
NVIDIA 2-4月期決算の主要数値

NVIDIAの2026年2-4月期決算は、市場予想を上回る好調な内容でした。
| 項目 | 結果 | 市場予想 |
|---|---|---|
| 2-4月期売上高 | 実績超え | 市場予想を上回る |
| 2-4月期純利益 | 過去最高益 | 市場予想を上回る |
| 5-7月期売上見通し | 910億ドル(前年比+95%) | 870億ドル(+90%) |
| 自社株買い | 13兆円(過去最大級) | — |
| 粗利率 | 市場期待は「75%必達」 | 同水準 |
注目すべきは 5-7月期売上見通し910億ドル・前年比+95% と 13兆円という過去最大級の自社株買い です。AI半導体需要の構造的成長が、引き続き高水準で続くというメッセージを市場に発信した形と考えられます。
市場反応の複雑さ|時間外乱高下と3連敗

「予想超え」でも素直に上昇しない構造
実績・見通しとも市場予想を上回ったにもかかわらず、NVIDIA株は 時間外で乱高下し、決算発表後は「3連敗中」 となっています。これは以下の構造的要因が背景にあると考えられます。
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| ① 市場期待のハードル | 「粗利率75%必達」など、すでに高い期待が織り込まれている |
| ② 競争激化の懸念 | AMD・Broadcom・カスタムシリコンとの競争激化が成長リスクに |
| ③ 中国向け売上の不透明感 | 米中半導体規制で中国売上の見通しが不安定 |
つまり 「Beat(予想超え)でも材料出尽くしで売られる」 という典型的なパターンが出現している局面と考えられます。米市場関係者からは「競争激化が成長リスクになる」との指摘も出ています。
S&P500・NASDAQへの波及
NVIDIAはS&P500・NASDAQの構成銘柄として大きなウェイトを持ち、その動きは指数全体に直接影響します。
| 指数 | NVIDIAウェイト概算 | 影響度 |
|---|---|---|
| S&P500 | 約6-7% | 大型7社の1つ |
| NASDAQ100 | 約8-10% | テック中心で影響大 |
| NYSEセミコンダクター(SOX) | 約15-20% | セクター全体を主導 |
NVIDIAの「3連敗中」が継続すれば、 S&P500・NASDAQの上値も重くなる構造 です。一方、自社株買い13兆円は中長期的にはEPS押し上げ要因となるため、 「短期売り・長期買い」のシナリオ分岐 が生じる可能性があります。
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日経平均と日本半導体株への影響
日本のAI半導体関連3銘柄
日本市場でNVIDIA決算の影響を最も受けるのが、AI半導体関連3銘柄です。
| 銘柄 | コード | 関連性 |
|---|---|---|
| 東京エレクトロン | 8035 | 半導体製造装置最大手、AI設備投資の恩恵大 |
| アドバンテスト | 6857 | 半導体検査装置、NVIDIA向け売上が大きい |
| ソフトバンクグループ | 9984 | ArmやAI関連投資先で間接的に連動 |
| キオクシア | 285A | HBM・データセンター向けNAND需要 |
| フジクラ | 5803 | データセンター向け光ファイバー需要 |
日経平均への影響
これらの銘柄は 日経平均で大きなウェイトを持つ値嵩株 です。NVIDIA決算後の「3連敗」が日本市場にも波及すれば、5/15-20の急落(62,833円→59,804円)に続く相場全体への下押し圧力となる可能性があります。実際、5/20のSBG -6.01%・ソニーG -3.06%という大幅安は、半導体株警戒の動きと整合しており、5月後半の日本株相場は調整局面入りの様相を呈しています。
半導体株が日経平均を動かす構造:値嵩株問題とは?日経平均が支配される構造を解説
ドル円為替への影響
NVIDIA決算がリスクオフを誘発する局面では、安全資産需要から円買い・ドル売りが進む可能性があります。ウォーシュFRB議長就任後の日米金利差縮小シナリオと相まって、 ドル円158円台→155円台への円高進行リスク も意識される局面です。輸出株中心の日経平均には二重の逆風となります。
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NVIDIA決算を自分の投資にどう活かすか
NVIDIA決算のたびに「個別で買うべきか」と聞かれますが、私自身はオルカン経由の間接保有に留めています。その理由を実際の保有比率とともに説明します。
視点①:オルカン中心の戦略は変えない NVIDIAは新NISAのコア戦略であるオルカン(全世界株式)の組入1位の銘柄で、構成比は4%台です(iShares MSCI ACWI ETFの保有明細ベース、2026年7月31日時点で4.80%)。NVIDIA株の短期変動でオルカンの基準価額が動いても、 長期積立戦略を変更する理由にはなりません。月30万円の積立は淡々と継続します。
視点②:日本の半導体個別株への直接投資は控える 東京エレクトロン・アドバンテスト・SBGなど、NVIDIA決算で大きく振れる日本株への直接投資は、 値嵩株問題と過熱感のリスク を考慮して控える方針です。代わりにTOPIXまたはオルカン経由で間接的に保有することで、ボラティリティを抑える設計を維持しています。
視点③:高配当株は入れ替えない 私の高配当株17銘柄は銀行・商社・機械・たばこなどで、半導体株は入っていません。NVIDIA決算の影響を受けにくい構成なので、今回の決算を理由に銘柄を入れ替えることはしません。
視点④:待機資金は調整局面の機動買付に備える NVIDIA「3連敗」がNASDAQ・S&P500の本格調整に発展する場合、 特定口座でオルカン・S&P500の追加買付を実行 する想定です。2025年トランプ関税時のキャッシュ不足の教訓を活かし、待機資金を温存しています。
決算後に急落した場合の過去の値動き:暴落時の心構えと行動パターン|投資歴20年の実体験
次回決算までに見ておく指標
次の決算までに見ておく材料は、次のとおりです(2026年5月23日時点)。
- 5月26日の週に、S&P500とNASDAQが決算を本格的に織り込むか。NVIDIAの3日続落が止まるかどうか
- 6月のFOMC。ウォーシュ新議長のもとで最初の政策決定になり、利下げのペースが見えてきます
- 日経平均が6万円を割ったまま定着するか(5月20日は59,804円)
- SBG・東京エレクトロン・アドバンテストの株価
- ホルムズ海峡をめぐる覚書(MOU)の行方。合意すれば原油が下がり、リスクオンに戻りやすくなります
- 米国のAI半導体規制
決算を受けてポートフォリオをどう扱うか
- オルカンの積立は続ける
- 日本の半導体株は、決算後に3日続落した直後でもあり、個別には買わない
- 高配当株は入れ替えない
- 現金は、NASDAQやS&P500が本格的に調整したときのために残しておく
※ 本記事の情報は投資判断の参考情報であり、特定の投資・銘柄を推奨するものではありません。NVIDIA株・半導体株のパフォーマンスは時点で変動します。投資は自己責任でお願いします。詳細は免責事項をご覧ください。


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